軽自動車という独特の日本文化に仲間入りした数少ない輸入車smartの特徴を現在の国産軽自動車と比較してみました。国産車の部分は個人的な経験上の回答としています。「勝敗」はsmartが勝であれば○負けであれば×としています。

CONTENTS


エクステリア編

項目国産K-CARsmart-Kコメント勝敗
全長3395mm(-5mm)2540mm(-860mm)国産Kはほとんどのメーカーが現在のK規格に対して5mmのマージンでサイズを決めています。最大限に規格のサイズ内で大きさを確保しようという考えです。ところが、smartは2人乗りと割り切って大胆にも860mmも小さなサイズで作ってしまうところがすごい。国産車でもこのような割り切った考え方を採用して欲しいです。
全幅1475mm(-5mm)1470mm(-10mm)
参考:クーペ=1515mm(+35mm)
全幅は国産Kとほぼ同じ設定。smart-Kはもともと販売されていたクーペを日本の軽自動車規格に合わせるためにリヤトレッドをこの規格に収まる仕様でKというグレードを追加したものです。
アウターパネル鋼板色つき樹脂国産車はほとんどが鋼板を使用しています。コスト優先の軽自動車には当然の選択です。しかし、smartはアウターパネルはすべて樹脂。(トリディオンセーフティセルと呼ばれるフレームを除く)さらに、ボディ色にあわせた色の樹脂を使用しています。これによって多少キズがついて塗料がはがれても同じ色が下から見えるだけなのでキズが目立ちません。色部品が増えるのでトータルコストに大きく影響するはずですが。なぜMCCはそんなことが可能なのでしょうか。
クオータガラスガラスアクリルsmartのリヤクオータウインドにはアクリル樹脂が使われています。洗車時にはキズがつかないように注意書きがありました。耐久性としては不利ですが、軽量化の観点からはsmartの勝ちですね。まあ窓も小さいけど。
ドアミラー電動手動最近の国産Kはほとんど電動ミラーがあたりまえになってきました。電動格納式も普及しています。smartはそこは手動。室内側に飛び出たロッドで機械的に角度調整ができるようになっています。 ×
ドアの鍵穴あるないキーレスエントリーも国産Kには当然の装備になってきています。smartも当然ついています。smartのすごいところはドアに鍵穴がない!つまりキーレスのリモコンの電池がなくなるとドアが開きません。(ちなみに電池切れはウインカーのアンサーバックで教えてくれるらしいです。9回点滅だったかな。)セキュリティ上もカギ穴が存在しないので、カギ穴を壊される心配は0%ということですね。

インテリア編

項目国産K-CARsmart-Kコメント勝敗
パワーウインドオート&集中上下だけここはsmartの不満が大きいです。運転席側にオート機能がない。さらに助手席を集中操作することもできない。助手席の窓を開けるためには助手席まで手を伸ばさないと開きません。 ×
燃料計アナログ5段階表示smartの燃料計は丸印が5個並んでいるだけです。だいたい一粒で100kmは走ります。5段階なのでさびしいですが、かえってわかりやすいです。燃料が5Lを下回ると自動的に走行距離が燃料残量に切り替わります。この残量の精度が高いので勝ち!
シートリクライニングするしないsmartの助手席側はリクライニングしません。とってもつらい。運転席側はダイヤルで無段階に調整できますが。助手席は倒すか、起こすかの2パターンのみ。さらに助手席側は運転席よりも後ろに位置しているので、一番後ろにスライドさせているとパワーウインドのスイッチに手が届きません。 ×
光軸調整機能ないあるsmartのヘッドライトには電動式の光軸調整ダイヤルがメータ横についており、走行中にも上下に調整が可能です。欧州車にはほとんどついている装備です。国産Kにはまだ見たこと内ですね。ま、必要に迫られたことはないんですが。
ドアロックノブ式電子式ドアロックといえばノブがドアトリムについているのが当たり前。でもsmartにはノブがありません。センターのロックスイッチを押すとロック状態。外からは開きません。しかし室内側からは普通にあきます。万一閉じこめられることがないというのも安全性のひとつかも。

エンジン・ミッション編

項目国産K-CARsmart-Kコメント勝敗
インタークーラーファンなし電動ファン付初めて見ました。インタークーラーに電動ファンが付いています。エンジンがRRにあるので、空冷のためにはファンが必要なのかもしれませんね。
バッテリーとオルタネータ50A60Aでかいです。普通車のバッテリそのものが付いています。助手席足下に格納されています。オルタネータも60Aあるそうです。電力不足の心配はありません。

足廻り編

項目国産K-CARsmart-Kコメント勝敗
ハブ取付構造4穴ナット式3穴ボルト式初めて見ました。3穴のホイール。さらにナットではなくボルトでホイールを固定します。これで剛性が確保できているならやはりコストwtが低くてすむってことですよね。ボルトサイズは15mm。一般的な工具でないので、これも要注意。

その他編

項目国産K-CARsmart-Kコメント勝敗
ワイパー同位相タイプ逆位相タイプワイパーの動き方の比較です。smartは旧型オデッセイのようにワイパーが左右対称に開いて閉じる動作をします。ちっちゃなワイパーなのでかわいい動きです。
キーのサイズ小さい大きいリモコン付のカギがでかい。ポケットに入れてもでっぱってしまうくらい。もっとちっちゃくして欲しかったです。 ×
キーの位置ステアリング下センターコンソール上なぜかsmartのイグニッションキーはセンターコンソール上にあります。サイドブレーキの後ろ側です。助手席のひとのひじがあたってエンジンが切れたことがありました。こわ。 ×
スペアタイヤありなし最近スペアタイヤの代わりにパンク修理セットを搭載するクルマが出てきました。スマートの場合も当然スペアタイヤを積む場所がありません。さらにスマートKにはパンク修理セットもオプション扱い。ランフラットタイヤじゃないのでパンク時は動けなくなります。要注意! ×